食の備忘録#29:楸(銀座)「オイスターバーで味わうステーキカレー」
2016年1月下旬訪店
楸と書いて「ひさぎ」と読む。銀座にあるオイスターバーであるが、「ああ、あのカレーライスの店ね」と知られているような感がある。最初はカレーの写真を見せられてなんてうまそうな肉が乗っているんだと思ったものである。
楸は夜はオイスターバー、昼はランチでカレーも出すようである。店は狭く入り口も分かりにくいように思う。そんな店であっても旨い物話は自然と広がるものである。旨そうな画像を見せられ、ついに行く機会が訪れたため今回の訪店となった。
本職がバーというだけあって入り口の扉が重厚で入り難い感じだったが意を決して飛び込む。前客が2組ほどで、カウンターにサラリーマン風の二人ずれ。ちょっと安心する。メニューを見つつ、カウンターの客が何を食べているのか見るとステーキカレーのようであった。ここはやはりステーキカレーを食べるべきであろう。
ノーマルのステーキカレーを注文。ステーキの量が倍になるWステーキカレーが気になったが、値段が高いこともあり自重する。しばらくすると肉を焼くいい匂いが香ってくる。もう今か今かと待つ中ステーキカレーが到着する。
洋風カレーに良くある黒に近い色のカレールー。真ん中にはレアに焼かれた牛ロースのステーキが鎮座し、焼き目とピンク色の断面が食欲を誘う。ステーキの隣にはかきのステーキが1個。
まずは牛ステーキから食べる。肉は非常に柔らかく口に肉の旨みが広がる。うまい。この肉ならいくらでも食べられる、そうに思えるほどのステーキである。次にカレーを食べる。ステーキに比べるとそれほどでもないカレーだがこの料理でカレーは自己主張する必要がないのでこれでよいのかもしれない。
終始肉の旨さが際立ってカレーはおまけ感が強かった。これならWでもよかったかもしれない。ただカレーが食べたい気分の日に来てはいけないお店である。カレーはあくまでも添え物、そんな印象のお店であった。
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