ひろぽんの「食の備忘録」

食ログとして食べたものを記録していきます。特に美味しかったお店や美味しい物について特筆します。

食の備忘録 #48: 歌舞伎そば「行列ができる伝統の味を食す」

歌舞伎そばはその名の通り銀座歌舞伎座の裏手の通りにある小さい店である。東京にありがちなカウンターのみの長屋風の置くに長い店である。恐らく昔からのままで残っているんだと思われる。この店はいつ行っても人がいて大体並んでいるので侮れない。

行列ができる店には何かしらの理由があるもの。銀座界隈にしては安めではあるが蕎麦屋は近くに小諸そば富士そばと同価格帯で勝負している店はあるので価格だけではないことが窺える。今日はそんな店の紹介である。

2016年7月下旬訪店

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この日もお昼のピークタイムを外しての訪店であったが待ち客が数名いるような状態であった。されど今日は歌舞伎そばと決めてきたので並ぶ。蕎麦屋の良いところは回転の速さか。またこの狭い店でいつまでもだべっている空気が読めない客もいない。食べたらすっと帰るのが一般的である。

狭い店にありがちなセルフサービスによる食器下げ、テーブル拭きはこの店でも同様である。この店も狭い店のため食器下げは必須である。テーブルの掃除は常連ほど行うということを聞いたことがある。

食券機前まで進んだので食券を買う。かき揚げそば+大盛りである。最近はこればかりである。最初はかき盛りそばであったが、そちらは特に旨いと思わなかった。この店は温そばのほうが旨いように思うが、盛りそば方が注文が多いので好みであろう。

待機列の最前に着くと、食券を渡す。席に着くとすぐにそば出てくるようにという配慮であろう。このときに水を確保しないと取りに行くこともままならないので注意である。そうこうするうちに自分と番となり席に着く。

薬味が先行して置かれ、次いでそば来る。(温かい)かき揚げそばの大盛りである。

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大盛りは並よりも一回り大きい器での提供となる。そしてかき揚げも1.5倍である。

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縮尺の関係で2個同じサイズの物が乗っているように見えるが実際は上が1個で下が割った半分の方だと思われる。

さて、味の方であるがいつも通り旨い。つゆは出汁が効いていてそのまま飲んでも旨いくらいである。そばもそこらのそばと比べるとそば粉の割合が高いような気がする。そしてかき揚げである。ここのかき揚げは固揚かと思うほどがっちりしている。故にしっかりと浸して食べても食べ終わるまで柔らかくならない。最後までかき揚げの食感が楽しめるかき揚げである。冷そばだとこの辺り分からないので、ぜひ温そばで試していただきたいところである。

総じてレベルの高いそばという印象である。安い、早い、旨いを全部満たしている。行列ができるのも納得である。