食の備忘録 #148:聚福楼 1号店「兎に羊を鱈腹を食す」
2017年5月下旬訪店
前々からチャンスを窺っていた聚福楼に突撃する日がついに来た。以前から羊の肉塊をバラして食べるらしいということを小耳に挟んでおり、行ってみたいと思っていたのだが中々訪店することができなかったのだ。ようやく面々の調整が出来たので腹を空かせた狼になったつもりで店に赴くのだ。
お店は池袋の雑居ビルに入っていた。エレベータで上がり出るともう店の中であった。店の名前からしてそうだが、スタッフも中国系の人みたいだが日本語は通じた(当たり前か)。夕食には少々早い時間帯に行ったが席は半分ほど埋まっており人気が窺える。
中ほどの席に通される。隣の席が空いていたので雰囲気を伝えるため撮った。
席の真ん中に炭火を置くスペースがあり、焼き肉屋みたいである。ドリンクのオーダーもそこそこにお通しが出る。
赤い粉は肉に付ける調味料である。味については後ほど言及する。料理のオーダーを控えめに行い、兎などをオーダーした。兎はない日もあるようなので予約時にオーダーすると良いかもしれない。
炭火が席にセットされいよいよ始まるか、といった雰囲気になる。
そして運ばれてくる兎。
串が打たれ火があればそのまま丸焼きにもなりそうだ。1頭丸まるが串に刺さって出てくる様は他の店ではお目にかかれないだろう。そもそも兎肉がメニューない。
しかし残念ながらこれは写真を撮るためのサービスであった。さすがに下の炭火では焼けない。一旦下げられ厨房の方で焼きやすいサイズにした後また出してくれる。
と、その間はサイドメニューを食べる。干し豆腐の細切りの和え。
細い麺みたいなものが豆腐であり、歯ごたえがある。知らずに食べると豆腐だとは思わないであろう。味は中華系のサラダ。箸休めによいという印象であった。
続いて空心菜の炒め
少々炒め油が多いと思ったが味は濃い目で酒の摘みにはよい。
そしてばらばらになり大皿に山盛りになった兎が返ってきたので早速焼く。
ぶつ切りなので大きさはばらばらでどこの部分なのかも良く分からない。見た目は鶏肉に近いということで見解の一致が出た。大きさがばらばらなので中々焼き上がりを見極めるのが難しい。
焼けたであろうところから食べると、やはり味は鶏肉に近い。弾力が多少強いか。細かい骨があり食べづらい。そこは1頭丸まるということでしょうがないかな。兎肉は下ごしらえがちゃんとしてあり臭みはない。謎の赤い粉もつけるつけないは好みだった。
焼けるのに時間がかかるがあまりお腹にたまらず、さすがに兎だけじゃ足りないと言うことで羊を追加。
後ろ足の方にした。
どこが足なんだと言わんばかりの塊。塊で見ると圧倒的物量である。これも一旦下げられ厨房でばらされて戻ってくる。1皿目。
と、2皿目。
さすがに1皿に盛れないのか2皿に分かれて登場。さすがにばらしたばかりということで肉の色も鮮やか。実に旨そうである。ちなみに奥に見切れているのが兎肉である。兎が終わると次に羊も焼き始める。
右側の焼けているのが兎。左のまだ生肉が羊。
そしていつの間にかオーダーされていた追加料理が到着し始める。牛肉料理(料理名がちょっと思い出せない)。
軽く揚げて味付けをしたような料理で、餡かけになっていない酢豚のようなイメージ。ここまできて特に頼む必要はない。
漬け白菜とスペアリブの煮込み?。
これは中々美味しかった。ただ炭火が前にあるから熱いので熱いスープは中々進まない。
カイコの四川風炒め。
ゲテモノ好きがオーダー。黒い小さいナスみたいながカイコ。美味しくない。頼んだ本人も美味しくないと残していた。
そうこうする内に2名が羊が始まって早々にもう食えそうにない宣言。早すぎない?と思ったがもはやどうにもならず。羊はまだまだたくさんあるのだが。
どんどん焼く羊肉。
ここの羊肉は臭みがあまりなく食べやすかった。また、あの赤い粉を付けると何がどうかわるか説明できないが、旨さがましどんどん食べられる。羊肉は赤い粉を付けたほうが断然美味しい。また兎に比べて焼けるスピードも速い気がした。
だいぶ食べたがまだまだある羊肉。
黙々と食べる。まさに羊肉の食べ放題状態。
最後には足の骨だが残った。
最後の肉まで美味しく頂きなんとかフィニッシュ。
さすがに骨は食べられない。
さすがに食べ過ぎて胃が苦しいかったが、店も込んできたので退店。赤い粉をいたく気に入った一人が店の人に、テーブルに残った粉持って帰ってもいいか聞くとなんとテーブルの物に足して新しい裏から持ってきてくれた。
1年分の羊と1生分の兎を食べたが一人6千円くらいとコスパはまぁまぁ。紹興酒のボルトが2本あったので上ぶれしていると思われる。ジンギスカンじゃない羊の焼き肉という意味では珍しく、あの粉につけて食べるのは他ではないだろう。また着てもいいかなと思える店であった。
店を出るともう夜の帳も落ちたころであった。
さすがにこれ以上食べられないのでこの日は解散となった。